下請けいじめという検索ワードでの訪問が多い。その理由について
実はこのブログに訪問には下請けいじめという検索ワードで訪問されている方がかなりおられます。
清水建設 下請けいじめ
大成建設 下請けいじめ
竹中工務店 下請けいじめ
鹿島建設 下請けいじめ
ゼネコン 下請けいじめ
これらの建設会社はいわゆるスーパーゼネコンと言われる建設業のトップです。これらの検索ワードが主なのですが、なぜこれらのワードが検索されるのか?それについて考察しながら記事にしていきます。
※これらの会社が下請けいじめをしているという意味ではありませんのでご注意ください。
下請けいじめとは何なのか?
下請けいじめとは、発注側の企業が優位な立場を利用して、受注側の下請事業者に対して不当な要求をする行為のことを指します。この行為は下請け事業者の利益を著しく害する為、下請法や独占禁止法などの法律で禁止されています。
具体的にはどういった内容がそれにあたるのか?
●下請代金の金額や支払期日を守らない
●注文品を受け取らない
●不当な納期変更の要求
●不当な減額要求
●不当な注文内容の変更ややり直しを要求する
●報復措置を取る
こういった行為が下請けいじめに該当します。
なぜ下請けいじめが起きるのか?
自社の利益を確保する為
ミスを隠す為
人手不足の為
自社の要求が通らず腹いせの為
こういったことが原因で下請けいじめは発生すると考えられます。下請けいじめを防ぐ為に元請けは下請けの交わした契約書の確認をすることが義務づけられていますが、2次以降の下請け業者に関しては金額を金額の非開示(黒塗り)が許されています。その為、全ての金額把握はできませんが契約に関しての確認をすることができます。
しかし今回、検索ワードの上がってきているのはゼネコンの中でもスーパーゼネコンと言われるところばかりです。なぜそういった企業名で検索がおきるのか?企業が大きいので検索する人の数が多いということもあるかもしれませんが、下請け企業同士の下請けいじめではなく元請けからの下請けいじめが発生している可能性があるということではないでしょうか?
現実に起きている下請けいじめ
【下記の記事は実際に起きた下請けいじめの過去記事です。】
ゼネコンからのパワハラで大赤字の工事を強要された件。断れない下請けいじめの現実
このケースではもともと確保していた予算を超える為に下請けにその費用を押しつけたというのが原因だと思います。当初の予算を超えれば担当者の評価が下がるのでそれを避ける為に下請けいじめを行った。もしもそれが真実であるなら元請け側の評価制度や体質に問題があると思います。
特に特定の地域で働き続けるのではなく、一定期間地方で働き大都市の本社で移動予定のキャリア組であるならば後々の関係を気にする必要もなく、やりたい放題の納期や値下げ交渉をするのではないでしょうか?
またそういった社員に関する教育不足がこういった下請けいじめの案件を引き起こすのではないかと思います。
施工不良による赤字転落
ここ数年、大規模工事における施工不良が相次いでいます。工事のやり直しや補償による大赤字により企業全体で赤字になり、なんとか営業利益を増やす為に無理な値引きを下請け企業に強いている可能性があります。
これは一例ですがNTT都市開発が札幌市中央区で開発する地上26階建てのビルでは工事のやり直しとなり地上部全ての解体とやり直し、28ヶ月の工期遅れといった損失を出し役員が引責辞任をするという事態にまでなっています。
同様の事案はどこのゼネコンでも発生する可能性があり、こういった赤字案件が相次げば企業全体での赤字を引き起こしかねません。実際に様々なスーパーゼネコンで大規模な施工不良を引き起こしています。そう考えれば最終的に赤字になりそうなスーパーゼネコンの数社で無理な値下げ強要が起きる可能性があります。
人件費、資材高騰による利益の圧迫
引用元 Yahooニュース
人で不足解消の為に給料を上げたり、手当をつけたり、休みを増やしたりと人件費が上がる傾向にあります。そこに加えて資材高騰もあり2024年の建設業の倒産件数は過去10年で最多ペースです。
しかし高騰した価格転嫁を顧客が認めず仕事をとる為に価格を下げて工事を受注、その価格転嫁できなかった不足分を下請けに押し付けるという構造になっていることが、倒産の一因だと私は考えます。
下請けいじめはなくならない。
単純に下請けに関する悪感情だけで行われる下請けいじめであればなくなる可能性はあると思います。職人不足により施工してくれる下請けが減っていく中でそんなことをすれば困るのはゼネコン側です。
しかし金銭が絡んでくるのなら話は別です。赤字にしない為、自分の評価を上げる為、倒産させない為、様々な理由で下請けいじめは起きるはずです。残念ながらこの下請けいじめは解決できない建設業の問題の一つですが、SNS全盛の今なら身バレを覚悟すれば様々なことを強要してくる取引先を一掃できるかもしれません。
少なくともこのブログに下請けいじめの検索ワードでの訪問者が減らない限りは日常的に下請けいじめは行われていると私は判断するしかありません。また残念ながら建設業以外でも下請けいじめが行われているのが現実です。
下請法違反で「カバー」に勧告=Vチューバー動画、無償やり直し―公取委
引用元Live doorニュース