建設業2024年問題について
時間外労働の上限規制
2024年は働き方改革関連法案の適用が延期されていた建設業、運送業にも適用され時間外労働の上限が規制される年です。簡単に説明すると時間外労働に罰則付きの上限ができる為、残業時間を減らせない場合、働く人を増やす必要があります。
割増賃金の引上げ
2023年4月より労働基準法が改正され、中小企業における60時間を超える法定時間外労働の割増賃金率が25%から50%へと引き上げとなりました。人件費の価格上昇につながります。
コスト増に苦しむ中、更なる人件費増です。当然ながら増えたコストを価格に転嫁できればいいのですが、実際には値下げ競争が続いています。どこかが値下げをすればそこに負けないように値下げをする悪循環。しかも取引先が倒産してお金が入らなければ連鎖倒産というさらなる悪循環です。中小の工務店の倒産が相次ぐと予想しますが、スーパーゼネコンもまさかの営業赤字という事態になっています。
【スーパーゼネコンの相次ぐ営業赤字】
清水建設、営業赤字575億円予想の衝撃「超大型建築工事」踏まえリスク見直し
引用元 日経クロステック
大成建設がゼネコン4社で「独り負け」最終赤字、施工不良問題の他にもトラブル多発
引用元 DIAMOND online
まとめ
建設業も様々な要因で倒産ラッシュが続いています。しかしパチンコ業界とは違いこれは一時的なものだと個人的には考えています。建設業は社会に必要とされる業種で、なくなると日本社会は成り立たないからです。建設コストと労働者の給料が上がることで建築物の価格も大きく上がりますが、現状の価格が安すぎるのであって正当な価格になればすべては正常に戻るはずです。
現状で建設業の働き手はどんどん減っていますが、いなくなってしまえば日本社会は成り立ちません。移民を受け入れるという話もありますが、事故や施工不良が相次いているような状況でどこまでそれが有効なのかは分かりません。しかしテクノロジーの発展とともに建設業の3Kが解決して生産性も上がり、建設技術者が高給取りと呼ばれる未来があるかもしれません。私はその未来を目指して建設業で働いていきたいと思います。