会社員生活

スーパーゼネコンからのパワハラで大赤字の工事を強要された件。断れない下請けいじめの現実

注文書、請負書の改ざんを要求

下請に出している金額が当然ながら当社が受けた金額を大きく上回ります。グリーンサイトのような業務管理サイトでは注文書、請書をアップロードすることを求められたのですが、

当社が受けた金額が1200万円に対して下請けに出した注文書が1700万円。そんな注文書を出してしまえばゼネコンの上層部が異常事態になっていることに気づいてしまいます。もしかすると上層部も関与しているのかもしれませんが、今後発覚した際に大問題になる可能性があります。その為に埋め殺しの矢板などを省いた金額で下請けと契約したものをアップしろと言ってきました。

※その某ゼネコンは2次までの金額開示を求めてきます

正直、倫理的にも許せないところまで来ていますが今後のことを考えると我慢するしかありません。

下請にパワハラまがいの金額で施工させる理由

スーパーゼネコンで頻発している施工不良による追加費用や賠償金

清水建設が施工する田町タワー、床の不具合は三菱地所設計の指摘で発覚

大成建設、施工不良の代償は240億円「是正工事へ鉄骨を新たに発注」

鹿島道路が電線共同溝で施工不良、管路内にビス突出74カ所

ここで一部だけを紹介しましたが一部の話だけではありません。品質管理や施工管理にゆるみが生じ、大きな損失をもたらしているということがスーパーゼネコンのみならずゼネコンでの発生件数が増えています。背景には工期の短縮化と慢性化した人手不足という問題があると思われますが収益を圧迫していることは間違いありません。

 

    • 2023年 スーパーゼネコン5社の売上高ランキング
会社名 売上高(単独) 規模
清水建設 1兆5573億円 スーパーゼネコン
鹿島建設 1兆4328億円 スーパーゼネコン
大林組 1兆3870億円 スーパーゼネコン
大成建設 1兆3256億円 スーパーゼネコン
竹中工務店 1兆428億円 スーパーゼネコン

出典元 アーキテクト

そして売上の順位=営業利益ではありません。売上2位の鹿島建設が営業利益では圧倒的1位になっています。逆に売上1位の清水建設が営業利益では4位まで落ちて鹿島建設の半分以下の営業利益です。どちらにしても大きな施工不良が発覚して損害賠償をするようなことになれば赤字になってもおかしくないような巨額のお金が動きます。

スーパーゼネコンも売上が大きくても資金的な余裕はないのかもしれません。

スーパーゼネコンについて思うこと

 


今回の件で思ったのは、スーパーゼネコンは大なり小なり今回のような赤字工事を下請けの強要していることがあるのかもしれません。それが企業体質なのか、現場責任者の独断専行なのかは分かりません。
しかしこういったことが日常的に行われているのであれば施工管理技士の実務経験不正のように明るみに出て処罰されることを望みます。過去には
防衛施設庁官製談合で56社に排除命令,都は大成建設JVとの411億円の仮契約解除
といった大規模な事件も発覚したぐらいなので今後の建設業界の浄化には
希望を持っています。

参考資料 建設業法令遵守ガイドライン(第6版)リンク元 中小企業庁

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